前回の記事で、映画『Michael』を観てからマイケル・ジャクソンについて観たり読んだりするようになったと書いたが、その中の1つにこのドキュメンタリーがある。
日本語字幕もあるので、興味のある方は観てみてください。
実を言うと、観ている途中でどうしても辛くなってしまい、私は最後まで観られなかった。
こんなに悪意の満ちた人間がいるんだろうか?
あまりに身勝手。
この世のありとあらゆる悪意、小さなものから大きなものまで、が一心にマイケル・ジャクソンに集まった印象。
このドキュメンタリーのネタバレを下にちょっと書きます。
マイケル・ジャクソンが小児性愛者だという疑惑が広まったのは、どうやらチリ出身の本当の小児性愛者によるものだとこのドキュメンタリーには描かれている。
「もしマイケル・ジャクソンのような有名人が小児性愛者だったなら、社会は小児性愛者をもっと受け入れるのでは?」
というあまりに身勝手な理由だ。
チリ出身のこの男は、マイケル・ジャクソンを小児性愛者に仕立て上げることに使命を感じる。(と、このドキュメンタリーでは言っているが『使命』ってなんだよ、『使命』って!!怒)
1986年にこのアイディアを得た男は、マイケルの元従業員などに接触していく。
マイケルが性的虐待疑惑で訴訟を起こされたのは1993年なので、実に7年も前から動いていたことになる。
1993年に訴訟を起こした人物と、このチリ男がいつから接触していたかは不明だが、この2人は確実に接触していたらしい。
有名になるということは、こういったサイコパスの狂った執念を受ける可能性もあるということか。
でもあまりにも理不尽だ。
誰しも人生で一度や二度、理不尽な扱いを受けたことはあるだろうけど、これは超ド級の理不尽。
もしこれが自分に起こったら、と考えると、苦しくて辛くて泣きたくなる。
だから私はこのドキュメンタリーを最後まで観られなかった。
1993年の訴訟が公になってからというもの、メディアはこぞってマイケルのスキャンダルを取り上げた。
しかしマイケルに不適切な行為をされたという子供が見つからないメディアは、
「マイケルに何かされたと言えば20万ドル支払うよ」
と『被害者』をでっち上げる。
ちなみにFBIが10年以上に渡ってマイケルを徹底的に捜査したが、マイケルが小児性愛者だという証拠は1つも見つけられなかった。
捜査の1つとして、マイケルは警察に性器や臀部などあらゆる体の個所を検査され写真を撮られている。
ドキュメンタリー中には
「非人道的で屈辱的な検査をされた」
とマイケル本人が言っている動画が流れる。
小さい頃から有名なマイケル・ジャクソン。
億万長者のマイケル・ジャクソン。
そんなマイケルのスキャンダルを好奇の目で見る人々。
人々の興味を煽るべく、よりスキャンダラスなネタを提供するメディア。
そしてそれは、ただただお金が欲しい人々や、自分の性的嗜好を正当化したい人々によって起こされたもの。
色んな人の、小さな、大きな、悪意。
それが一心にマイケルへと集まってくる。
マイケル・ジャクソンと言えば、彼の死もいまだに謎が残っている。
彼の死は急性プロポフォール中毒、手術などに使われる麻酔薬の過剰摂取が原因だと言われているが、故意の殺人を疑う声も根強い。
その死の真相を解明しようとした人々は何故か突然の死を迎えたりしている。
…怖い。
彼の死にまつわる説の中には、実はマイケル自身が死にたがっていたのでは?というものもある。
私がマイケル・ジャクソンだったなら、もっと早くに死にたいと思っていたかもしれない。
世界中どこの国でもこれだけ知られていて、そんな自分が小児性愛者だと疑われて、メディアはまるで自分を犯罪者のように扱って、警察には身体中すみずみまで検査され。
私だったらこの世の中が嫌になっちゃうよ。
こんなに辛い思いをしてきたのに、最後には誰かに殺されたなんて考えるともっともっと辛いから、極論かもしれないけれどせめて最後は自分の意思で死を選んだと思う方が救われる。
幼いころから大スターで『普通』を知らなかったマイケル・ジャクソン。
ある意味、永遠の子供で夢の国住人だったからこそ、他人の悪意を見抜けず誤った人物を信じてしまったマイケル。
そして大抵のことは自分の思い通りに出来たから、自分を心配して意見してくる人を遠ざけるようになったマイケル。
様々な理由が複合的に絡み合って、こんな結果になってしまった。
インターネットの普及で、今後はマイケル級の大スターは生まれないと言われている。
強く、鮮烈で、華麗で、あっという間に消えてしまったスター。
せめて彼の魂が今は安らかに眠っていますように。


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